人気が非常に高いミニチュア・シュナウザーとはどんな犬でしょうか。口ひげと眉毛がとても特徴的な可愛らしい犬として、たくさんの人から愛されています。以前はスタンダードな外見に近づけるために断耳・断尾を行う人もいましたが、現在では減少傾向にあります。
「人間の脳を持つ犬」
ミニチュア・シュナウザーは優しく、なつきやすい性格です。飼い主家族に尽くす性格なので、主従関係も作りやすい犬です。「シュナウザー」の名前の由来はドイツ語での「口ひげ」。その外見も愛らしく大変人気です。
「人間の脳を持つ犬」とも呼ばれるほど賢いとされています。勇敢で協調性にも優れ、人懐っこいため、多くの人に愛されています。現在日本では多くの「シュナカット」があり、SNSなどでも人気を集めています。
歴史は意外と浅い
ミニチュア・シュナウザーの歴史は意外と浅いです。シュナウザー犬種の中でも最も小さく、テリアグループに分類されています。けれどもテリアの血統は受け継いでいません。
シュナウザーの特徴をなくすことなく、ネズミの駆除などを目的に作られた犬種です。スタンダードシュナウザーを基に、プードルやミニチュアピンシャーなどと交配させて作られました。
シュナウザー自体の歴史は古く、ドイツでは15世紀頃から飼育されてきました。主に害獣の駆除や、家畜の番犬など、農場では大活躍したようです。第一次世界大戦時にはドイツ軍の軍犬として活躍しました。現在ではジャイアントシュナウザーは警察犬として務めています。
ミニチュア・シュナウザーの特徴
何と言ってもその名前の由来となった口ひげが「かわいい」と評判です。また仙人のような眉毛や、正方形のがっしりとした体も人気を集めています。2000年ごろから人気が急上昇し、現在では毎年のようにランキング上位に入っています。
平均寿命は12~15年ほどです。ジャイアント・シュナウザー、スタンダード・シュナウザー、ミニチュア・シュナウザーともに体の大きさはかなり異なりますが平均寿命はあまり変化はありません。
体の大きさはオス・メスともに30~35cmほど。シュナウザーの特徴を縮小させたかのようです。体重は4.5~7kgほど。シャープなイメージを作るために断尾や断耳がなされることもありましたが、近年では減りつつあります。
ミニチュア・シュナウザーの性格
性格的にはとても飼いやすい犬種と言えるでしょう。協調性があり、家族によくなつきます。賢く、好奇心旺盛で、遊ぶのが大好きな犬です。たくさん愛情を注いであげましょう。その容貌に似つかわしく、頑固な面もあります。
警戒心が強いため無駄吠えすることもありますが、きちんとしつけてあげれば減らすことができます。人によく従う犬です。子供を守る仕草を見せることもあります。
しつけのコツは「褒めて伸ばす」ことです。忠誠心が強く、ベタベタと甘えてくる犬ではありませんが、褒められると喜びます。溺愛しすぎず、しっかりと主従関係を作ることができれば精神的にも落ち着かせることができます。
断耳・断尾は減ってきている
シュナウザーの外見を整えるために断耳・断尾を行う人もいます。断耳とは垂れている耳を立てるための手術です。生後間もない時間に麻酔なしで手術を行うか、少し成長してから麻酔をかけて行います。
もともとは害獣退治や闘犬の際に致命傷を負わないようにするために行われてきました。けれども1800年代からは犬種標準(スタンダード)が定められ、それに合わせるために手術をするようになりました。
現在ではその実用性はありません。動物愛護団体などから止めることを呼びかけられています。断耳・断尾を行うと、犬としてもコミュニケーションが取りにくくなるなどの問題が発生することが分かってきています。そのため最近では減少傾向にあります。
とても賢く協調性もあるため、主従関係を築きやすい犬種です。褒めて伸ばしてしつけ、信頼関係を築きましょう。