黒犬の魅力

日本では、白い犬は万人受けしましが、黒い犬は、好きな人は好きだけど、嫌いな人は嫌いと評価が大きく分かれます。
ではなぜ黒い犬が嫌われてしまうのでしょうか?その理由と黒い犬の魅力について紹介していきます。

黒色の犬は敬遠されがち?なぜ?

まず、日本の歴史を振り返ると、犬が登場するシーンでは、大半が白い犬になっています。
これは白い色から「穢れがない清廉潔白な色」だとイメージされて、白い犬が神聖な生き物であると考えられてきたためです。
その白い犬が好きだという国民性がずっと引き継がれてきたために、日本人はとても白い犬が好きな傾向があります。

そのためメディアやキャラクターでも白い犬はたくさん活躍しています。
別に歴史の中で、黒い犬の存在を否定している訳ではありません。
しかしながら、白という色の真逆の色が黒という色です。
黒は「不吉な色」だとされて、黒猫や黒いカラスは不吉な動物という扱いを受けていますよね。

その影響を少なからず黒い犬も受けていて、白い犬と黒い犬が並んでいれば、白い犬に魅力を感じる人が多いのかもしれませんね。
また黒い犬に関しては「ブラックドック・シンドローム」という言葉まで存在しています。
では次の章では、「ブラックドック・シンドローム」について紹介していきます。

ブラックドッグ・シンドローム?そんな差別用語も存在しますが….

あなたはブラックドック・シンドロームという言葉を聞いた事がありますか?
実は黒い犬が嫌われるのは、日本に限った話ではありません。
海外では歴史の中で黒い犬は「悪魔の使い」だと長年考えられてきました。

そして過去の話ではなく、現在でも黒い犬は不吉だと思っている人が少なくないため、黒い犬はペットショップでもあまり人気がありません。
では黒い犬を見たから不吉な事が起きたり、黒い犬の飼い主は不幸になるといった事が現実的に起きているのでしょうか?
当然ながら黒い犬が不吉だという事に対して、科学的な根拠や統計学などのデータがある訳ではありません。

ただ不吉になるような気がするからという曖昧な理由だけで、黒い犬は嫌われてしまっているのです。
黒い犬が何か悪い事をした訳でもないのに、嫌われてしまうなんて悲しいですよね。
なので少しでも黒い犬が好きな人が増えるように、今から黒い犬の魅力について紹介していきます。

「黒犬の魅力」をもっとみんなに知って欲しい

まず黒い犬の最大の魅力は、黒色だという点に尽きます。
黒い色は不吉な色だと言われますが、日常生活の中では黒色が魅力に使われているシーンはいくらでも存在しています。
例えば車を購入する時に、白い車も人気がありますが、車の方がよりクールでスタイリッシュで高級車に見えますよね。

またサラリーマンの戦闘服であるスーツは、黒、グレー、紺と黒が基調になっています。
白いスーツは、サマースーツとして一部存在するかもしれませんが、スーツの定番と言えばやはり黒色です。
そしてスーツを着る事で、普段着のままよりも2割増しぐらいで格好良く仕事が出来そうな知的な雰囲気になりますよね。

オシャレな人は、白と黒のモノトーンの着こなし方もとても上手です。
つまり日常生活の中では、黒色は不吉な色だからと避けられるよりも受け入れられている事の方が断然多いと言えます。

可愛さより、クールでかっこいい犬が欲しいなら黒犬で決まり!

愛犬に可愛さを求めるのであれば、白いフワフワな毛の白い犬を選ぶ人が多いかもしれません。
ですが黒犬の魅力は、可愛さよりもクールで落ち着いた雰囲気だと言えるでしょう。
高級車にも通じるところがありますが、黒い犬にはどこか高級感が備わっています。

また黒い犬と言えば、ドーベルマンをイメージする人も多いかもしれません。
ドーベルマンは、とても頭がよくて警察犬としても活躍していますし、自宅でも番犬として非常に優秀です。
ドーベルマン以外にも、黒い犬は盲導犬や救助犬のように、様々なシーンで活躍している犬が多いのです。

つまり黒い犬は賢い犬が多く、ペットとして飼う場合もしつけをすぐに覚えて飼い主のいう事を聞いてくれるいい子が多いと言えます。

黒い犬の弱点といえば

ただ黒い犬は、他の犬よりも暑さに弱いという弱点があります。
黒という色は性質上、光を吸収してしまう色でもあります。
人間でも夏場に黒いTシャツを着るのと白いTシャツを着るのとでは、黒いTシャツを着た方が暑く感じるはずです。

全身が黒い毛でおおわれている黒い犬は、そのため暑さに弱い犬が多いので、夏場の散歩や室内でも熱中症にならないように暑さ対策には気を付けて下さい。
ただ黒い犬は暑さに弱い分、寒さには強いのかというと、そういう事はありません。
寒さに関しては他の毛色の犬と大差はないと言えるでしょう。

黒犬 まとめ

白い犬だから好かれて、黒い犬だから嫌われてしまうという現実が少なからず存在しています。
しかしそれは色のイメージの影響を受けているだけで、実際には白い犬が優れていて黒い犬は劣っているという事実はどこにもありません。
ただ毛の色が違うというだけで、黒い犬だけが嫌われてしまう事は、とても悲しい事だと言えるでしょう。

そして科学的根拠はゼロなのに、黒い犬は不吉だから嫌いと敬遠する人は、愛犬家を名乗る資格はありません。
愛犬家とは、自分の犬以外はどうでもいいと考えるのではなく、どんな犬でも幸せになって欲しいと願う人こそが愛犬家の鏡ですよね。

犬は犬種によって、毛の色が異なります。
それはその犬種の個性ではありますが、毛色によって価値や扱い方が変わるのはおかしいですよね。
みんな違ってみんないい、それは犬の世界でも同じように言えるのではないでしょうか?
もしあなたが今まで特に理由もなく、黒い犬はなんとなく嫌いというのであれば、この機会に黒い犬に対するイメージを捨てて、その犬自身をよく知る努力をして下さい。

そうすれば、その犬の賢さやクール、強さや優しさなど、その黒い犬の魅力にきっと気づく事が出来るはずです。