家族としてお迎えした可愛い子。ずっと慈しんで、いつも一緒の時間を過ごしてきても、いつかは必ずお別れの日がやってきます。
やっぱり辛いものですが、だからこそ、愛犬の最期は人間と同じように葬儀を行い、きちんと見送ってあげたいと思うものです。
ここでは、ペット葬儀に関する必要事項をまとめて取り上げていきます。
日本のペット葬儀の現状は?
ペットは、お迎えしたその日から、大切な家族の一員です。
我が子や兄弟同然に愛情をたっぷり注いだのですから、最期を迎えたときも人間と同様にきちんと供養し、見送ってあげたい、「虹の橋」を渡らせてあげたいと考える人も多くいます。
その声に応えて、ペット葬儀を取り扱う業者が増えてきており、今では当たり前のようにペットのお葬式を行い、お墓を作ってあげられる時代になりました。
一昔前は、こういったペット葬儀社についての情報を聞くことはあまりなかったようで、そのまま庭に埋めてお墓をつくったり、保健所にお願いしたりといった方法がとられていたようです。
それを考えると、形式も含めて愛情込めたお見送りが可能になった今は、とても幸せなことなのでしょう。
ペットの葬儀社はどうやって選んだらいいの?
お見送りはきちんと滞りなくやってあげたいものですから、葬儀社を選ぶポイントもきちんと抑えておきたいところです。
【葬儀は、行動可能な範囲の中で】
遠方すぎても行き来が大変になります。どうしてもという事情がない限りは、近場のほうがおすすめです。
【自宅へのお迎えがある】
飼い主さんが冷静さを欠いている場合、自分で運転する等は危険があります。その点をクリアしている人がいれば別ですが、無理をせず、お迎えのある業者を選んだほうがいいでしょう。
【集団火葬か、個別火葬か】
葬儀社によっても違いがあり、火葬に立ち合いたいときは、それが可能かも確認しておきましょう。
【火葬だけか? 葬儀もあるか?】
葬儀社によっても違いがあります。どのような形式で葬儀を行っているかを確認しましょう。業者であらかじめ設定されているプランの中から選ぶパターンもあります。
【火葬のあとの対応は?】
お骨の持ち帰りが可能か、骨壷は準備してもらえるか等。納骨堂へ置いてもらうのが希望なら、そちらも可能か確認してみてください。
【費用は?】
後述参照。地域差、体の大きさなどで料金に違いがあります。
【愛情ある弔いをしてくれる業者か?】
業者にとって仕事とはいえ、対応が事務的すぎるのも心細くなってしまうものです。飼い主の思いに寄り添った心遣いで弔ってくれるかも大事なところです。
【自治体で対応は可能?】
これは、お住まいの地域によっても対応が変わりますが、各自治体で遺体を引き取ってくれる場合もあります。
ただし、お骨の引き取りができなかったり、ペット霊園での合同火葬だったり、場合によっては一般ゴミ扱いでの処理にされることもあったりと、対応がまちまちです。
費用がかかることもありますので、お住まいの市町村ではどのような対応をしているのか確認しておいたほうがいいです。
葬儀の当日に準備した方がいいもの
- 愛犬の棺
- 体を清めてあげよう
- 汚れがあったら拭き取ってあげる
- ブラッシング
- 爪切り
- 保冷剤の使用
- 愛犬が大好きだったもの
- 生花
- 愛犬をくるむ布やタオル
- その他
これは、簡易なもので大丈夫です。急なことですから、準備をしていなくても仕方のないことなので、ダンボールなどを使って遺体を寝かせてあげられる箱をつくりましょう。
もし、自宅で遺体の保管が必要なときは、専用の保管袋が売られていますので、そういったものを利用するのもいいでしょう。
ワンちゃんであれば、
など、キレイにしてあげられるところはできる限りやってあげましょう。
被毛や爪などは、愛犬の形見としてとっておくご家庭もあります。
特に暑い時期などは注意が必要で、保冷剤をタオルに巻いて遺体のそばに置いて、腐敗を防ぎます。
おもちゃ、ドッグフードなど、愛犬が好きだったものをそばに置いてあげましょう。ただし、一緒に火葬できるものに限ります。
最期のお別れです。愛犬への思いを込めて、お花で周りをいっぱいに飾ってあげましょう。
愛犬の体をくるむ布かタオルを準備します。丁寧に包んであげましょう。
上記以外にも必要なものがあるかどうか、葬儀社にも確認をとってみましょう。
ペット葬儀、当日の流れ
ペットが亡くなると、飼い主さんはどうしても冷静になれないものです。突然のことであればなおさら、哀しみや戸惑いなども大きいことでしょう。
そんな中で葬儀社を決めるのは大変でしょうが、心当たりがなくて困った場合は、例えばお世話になっている動物病院や、ペットの葬儀を経験しているお友達に聞いてみるなども、選択肢の一つです。
【お葬式の流れ】
これは葬儀社のプランなどによっても違いがありますが、
- 葬儀社へ電話で問い合わせ
- 日程等の相談・決定
- お迎え→火葬・葬儀
- 収骨
- お支払い
このような流れが一般的です。
ほかに、葬儀社のプランによってはお坊さんがお経を上げてくれたり、火葬だけだったり、火葬の立ち合いが可能だったりといったこともあります。
【死亡届の提出も】
愛犬をお迎えしたときに、狂犬病予防法に従って犬の登録をしていると思います。
今度は、亡くなった時点で死亡届を出す必要があります。こちらも法律にそった決めごとですので、きちんと手続きをしてください。
ペットの葬儀代の相場は?
ペット葬儀代の相場は、結論から言うとだいたい20,000~40,000円程度です。
ただ、中には1万円台でできるところもあるなど、葬儀社の事情や地域によっても大きく差が出ることもあり、一概に「これ」という値段を言い切ることは難しいです。
でも何よりも大事なのは、愛犬の最期を見送るための大切な日であるということです。家族でよく話し合い、悔いの残らない葬儀をしてあげてください。
心をこめて送ってあげよう
いかがでしたでしょうか。
こうやってみると、お葬式の基本は人間とあまり変わらないという印象があります。
大切な家族の最期の日です。心残りのないように、生前ともに過ごした思い出とともに、ありがとうと感謝をこめて、愛犬を送ってあげてください。