犬がお口をくちゃくちゃとさせているところを見たことがある飼い主さんもいるかもしれません。何も食べていないのに、どうしてそんなことをするのでしょうか?お口のくちゃくちゃは愛犬からの何らかのサインかもしれません。

犬の謎の行動、お口くちゃくちゃ..!なぜそんなことするの?

愛犬が何も食べていないのに口をくちゃくちゃと音を立てることがあります。言葉を話せない犬にとって、これも何らかのサインです。犬のお口くちゃくちゃにはどのような意味があるのでしょうか。

とてもリラックスした状態

飼い主に撫でられたり、眠る前などに口をくちゃくちゃさせることがあります。これはお母さんの母乳を飲んで甘えていた頃の名残です。

お口をくちゃくちゃとさせている時は、「リラックスしている」という証拠であり、「甘えたい」という犬の欲求の表れでもあります。特に甘えん坊の犬には多く見られるサインです。

甘えたい気分

飼い主を舐めるなどの愛情表現が拒まれた時、欲求不満になって口をくちゃくちゃとさせることもあります。「甘えたいのに甘えられない」という満たされない気持ちの表現です。

ストレスを感じている時

犬は気分を落ち着かせるために口をくちゃくちゃとさせることがあります。お口くちゃくちゃはリラックスしているサインではありますが、犬は自分からその仕草を行うことでストレスを軽減させることができるとされています。

口腔内に違和感がある

食べ物や異物が口の中に挟まっている時も、口をくちゃくちゃとさせることがあります。歯茎の間に餌のかけらが挟まっていたり、自分の毛などが口の中に入ってしまっている状態です。この場合長い時間かけて音を立てているので、気がついたら口の中の様子を見てあげてください。

体に異常がある場合も、口をくちゃくちゃとさせます。犬も人間と同じように口内炎ができることがあります。また、舌が傷つき炎症を起こしていることも考えられます。その場合食欲がなくなったり、口の中に何かできもののようなものができていたりするのでチェックしてあげてください。

歯周病や歯槽膿漏であることも考えられます。この場合口臭がひどかったり、よだれの量が増えたりします。放っておくと細菌が血液の中に入り込んで心臓病や腎臓病、肝臓炎、細菌性肺炎など、さまざまな内臓疾患を引き起こす恐れがあります。早めに気がついて対処するようにしましょう。

愛犬のくちゃくちゃサインには色んな意味合いがある

犬が口をくちゃくちゃとさせるのは、基本的にリラックスのサインではありますが、その他の症状を伴う際には注意が必要です。「異常かな?」と思ったら動物病院などに相談しましょう。

チューインガム発作について

犬がてんかんを起こし、口をくちゃくちゃとさせることがあります。これは「チューイングガム発作」とも呼ばれています。

てんかんは脳が何らかの問題を起こし、興奮している状態です。遺伝的な要素が関連している場合と、脳の病気や怪我などが原因で起こる場合があります。

犬のてんかんのほとんどは遺伝的なものが原因の特発性てんかんであり、脳に構造上の異常を見つけることができません。一般的には命の心配はないとされています。

一方で症候性てんかんと言われている、脳の病気や怪我などが原因で起こるてんかんは命の危険があるので、引き起こした場合にはすぐに対処しなければなりません。症候性てんかんの考えられる原因は脳の外傷、脳腫瘍、脳炎などが挙げられます。

てんかんを起こした際、チューイングガム発作の症状を見せることがあります。原因が症候性てんかんである場合、犬が命に関わる病気にかかっていることが考えられます。てんかんを起こしている時間や様子などをメモや動画などで記録して、獣医さんに相談するようにしましょう。