みなさんは結石と聞くと、どんなものを想像しますか?あの激痛で名高い尿路結石でしょうか。あの痛みは筆舌に尽くしがたいもののようですね。
このように人間の病気としては比較的想像されやすい結石症ですが、結石と聞いて犬の病気を想像する人は決して多くないでしょう。しかし、犬にも結石症は起こるんです。そして、犬の結石症も人間のそれと同じくらい大変でつらいものなんです。
今回は犬の結石症について、ご紹介したいと思います。
尿路結石になる原因は様々です
犬も尿路結石になるというと驚かれるかもしれませんが、人間も犬も同じ哺乳類ですから、同じような病気になる恐れがあって当たり前です。そして、犬の尿路結石は、様々な原因により起こります。まずは、犬の尿路結石の原因について知り、尿路結石の仕組みを知りましょう。
犬が尿路結石になる大きな原因は、水分の不足です。犬は人間のようにどんな時でも自分の力で水を自由に飲むことができないため、水分不足に陥ることがあります。体内の水分が不足するということは血液や体液の濃度が上がるということでもあり、様々な影響があるんです。
体液の濃度との関係では、愛犬の排泄の習慣も結石に大きく関わってきます。犬によっては、室内で排尿する習慣を持たず、散歩の時にのみ排尿することがあります。そうなりますと、体内に尿が長時間存在することになり、尿の濃度が高くなり、結石ができやすくなってしまいます。
また、これら以外にも食事のバランスが悪いことにより結石ができやすかったり、尿道への細菌感染により結石ができやすかったり、遺伝的な要素から結石ができやすかったりすることがあります。犬に結石ができる原因は実に様々ですので、初期症状が見られたらすぐに専門医の診察を受けるようにしてくださいね。
結石の初期症状を知りましょう!
結石が原因となり起こる重大な事態を避けるためには、犬の体内に結石ができることにより起こる初期症状について知っておく必要があります。それを知ることで、早い段階で結石の治療ができ、結果として犬に負担をかけることが少なくなります。体内に結石ができた場合の初期症状は犬の排尿時に見つけることがでします。
結石ができてしまうと、犬は頻繁に排尿を行うようになります。また、今までは当然にできていた排尿を失敗してしまうことも少なくありません。これらは、結石が原因で頻尿になり、また急激に尿意をもよおすことからトイレに間に合わないためです。
また、より重度の場合は結石を原因とする腎臓の機能の低下により、犬の食欲が落ちたり、また、食べたものを吐いてしまうことがあります。他にも、尿に血が混じるようになるということもあります。これらの初期症状を発見した場合はすぐさま専門医の診察を受けさせてあげてくださいね。
石症の予防と対策について
犬の結石症は日々の生活の積み重ねから起こることが多いものです。そのため、日々の生活を改めることで愛犬の体内に結石ができにくくすることができます。まず、結石を予防するには、愛犬を定期的にしっかりと運動させてあげてください。
しっかりと運動することにより、乳酸の働きでアルカリ尿を防ぎ、水を飲む量をアップさせることで結石を予防することができます。犬の中には運動をしないとほとんど水を飲まない性格のものもいます。そのため、犬種や年齢に適した運動をさせてあげることはとても大切になります。
他には日々の食事を見直すことも大切です。自身の愛犬に適した食事については、専門医などに相談してみてくださいね。愛犬が結石を作ってしまった場合は、まずは投薬と食事療法により結石を壊していく対策がとられます。
しかし、結石があまりに大きくなると、外科手術の必要性も出てきて、それは愛犬に大きな負担になります。くれぐれも、結石については、初期症状をチェックし、早い段階での対処をしてあげてくださいね。犬は人間と違って言葉を持たないからこそ、日々の生活の様子を細かくチェックしてあげてください。