犬を室内飼いにするか、外飼いにするか……。
ワンちゃんをお迎えする前に決めておく必要があるのが、この点です。
ペットとの生活は、人間・犬それぞれにメリットもデメリットもあり、そこをどう考え、どうクリアするかを考えてこそ、うまく付き合っていける生活空間が出来上がります。
わんこの室内飼いと外飼い、どちらの方がメリットが大きい?
- しつけがしやすい
- 外部の影響を受けにくい
犬は縄張り意識が強い動物です。
同じ空間にいる者(人間)を自分の仲間と認識しているかどうかでも、しつけ(ドッグトレーニング)の効果に違いが出ることがあります。
「雑菌やウイルス」「冬の寒さ」「夏の暑さ」など、外部の厳しい環境から守りやすくなります。
もちろん、人間の出入りによって雑菌やウイルスなどが持ち込まれる可能性はありますから、法律で定められている予防接種はきちんと受けること、留守番などで寒すぎ・暑すぎの室内に放置しないようにする責任が、飼い主にはあります。
- トイレトレーニングがいらない
- 日光浴がしやすい
- 家の中が汚れない
室内飼いにするときは必ず通らなければならない道ですが、外にいるのであれば、基本的にトイレの場所を教える必要はありません。
健康維持には日光浴が大切です。基本的に外にいるので、飼い主が意識せずとも、たっぷり日光浴ができます。
犬の室内飼いで悩みがちなことの中に、「匂い」「抜け毛」「物を壊す」といったことがありますが、外飼いなら、こういった悩みは必然的に気にする必要がなくなります。
室内飼いと外飼い、それぞれのデメリットや注意点
まず、「匂い」「抜け毛」「物を壊す」といった行為が考えられます。
中には、ワンちゃんがトイレをなかなか覚えてくれず、とんでもないところにオシッコをしてしまって、後処理が大変、匂いがなかなかとれず困るという飼い主さんの声も聞きます。
衛生面の点からも、カーベットに潜んでいるダニなどの寄生虫が、犬の毛に入り込んで悪さをすることもあります。
消臭対策や犬のケージ、トイレはもちろん家の中の掃除など、普段からのこまめな対応と、確実なドッグトレーニングが必要とされます。
犬は、その縄張り意識の強さから、外を歩いている人に吠えることがあります。
いわゆる「番犬」の役割を果たしている、そのつもりで飼っている人もいますが、この鳴き声がご近所迷惑になるとして苦情を入れられてしまうこともあります。
また、室内飼いと比べた時に、
「感染症にかかる可能性が高くなる」
「飼い主の見ていない時にイタズラされる」
「万一リードが外れたら、脱出してどこかへ行ってしまう」
こういった可能性も、外飼いのリスクとして心得る必要があります。
外飼いをすると決めた場合は、どんなに早くても「約3回の予防接種が済んでから」になります。
この3回の予防接種は、犬を感染症から守る目的で、生後8~16週目の間に行うこととされており、感染リスクが室内飼いより高くならざるをえない外飼い犬には、その後の健康にためにも特に大切な準備期間となります。
外飼いに向いている犬種、向いていない犬種
一般的に、もともと外で過ごすことの多かった日本犬やワーキングドッグ(警察犬、盲導犬などのような、人間の生活や仕事の補佐ができるよう訓練された犬)は、外飼いに向いています。
一方で、いわゆる愛玩犬(トイ・コンパニオンドッグ)と呼ばれる犬種は、人間に飼われることを前提にされたようなところがあり、外飼いには向きません。
また、「ダブルコート」と呼ばれる毛の生え方をする犬種は防寒に優れており、冬の寒さにも強いので、外飼いに向いています。
一方で、「シングルコート」の犬種は寒さに弱いので、室内飼いのほうがよいとされます。
どのように受け入れて選択するか
室内か、外か。
どちらの飼い方にもメリット・デメリットが存在する以上、これをどのように受け入れて選択するかが、飼い主として果たすべき責任です。
きちんと考えてから、お迎えの準備にとりかかりましょう。