ヨークシャー・テリアは、美しい被毛が魅力的な可愛らしい小型犬です。愛犬家の中には、この犬種が大好きな人もいるのではないでしょうか?日本でも犬の人気ランキングがあれば、必ず10位以内にはその名前が入っていることが多いです。
ここでは、そんなヨークシャー・テリアのさまざまな魅力についてお伝えしましょう。

ヨークシャー・テリアの歴史

「ヨーキー」という愛称で親しまれているのが、「ヨークシャー・テリア」です。しかし、世間的にはあまりフルネームを使わなくなってきています。

19世紀頃、ヨーキーはイギリスのヨークシャー地方において作り出されました。マンチェスター・テリアやマルチーズなどの犬種を交配させたためです。

もともとはネズミを捕らせることが目的であり、一般的な労働者階級の人々の家庭で飼われていました。しかし、次第に貴族などの上流階級の人々にも飼われるようになっていきました。

その後、海外の繁殖家たちによって、ヨークシャー・テリアは現在のように小型でより美しい被毛を持つお座敷犬として改良されていきました。現在の日本でも犬の人気ランキング第10位以内に必ず入るほどの高い人気振りとなっています。

日本の愛犬家たちには、長い間高い人気を誇っている犬種といえるのです。

毛質・毛色が最大の特徴!

ヨークシャー・テリアの特徴といえば、やはり絹糸のように美しい被毛でしょう。実は、この犬種の被毛は一生のうちに7回程度も変化します。

まず、子犬の頃はほとんどの場合、ブラック&タンです。基調は黒色ですが、黄褐色のタンと呼ばれる色が混じったような色合いに見えます。

成長していくにつれ、ツヤのある黒色となり、銀色が混じったようなカラーになります。
その後も、ブラック&ゴールドやブルー&タンと呼ばれる毛色に変化していきます。

また、ブルー&ゴールドと呼ばれる毛色に変化することもあるでしょう。このように、ヨークシャー・テリアの被毛は、成長と共に美しく変化していくため、「動く宝石」とも呼ばれています。

ヨークシャー・テリアの性格や飼い方について

実は、狩猟犬として役立っていた歴史があるため、可愛い外見をしていながら負けん気が強く、勇猛果敢な性格を持っています。また、活動的でエネルギッシュであり、好奇心も旺盛です。

さらに、頑固な一面を持っているため、しつけをする時には自尊心を傷つけないように工夫しましょう。しかし、大好きな飼い主に対しては、甘えん坊で一心に愛情を見せてくる可愛さもあります。

ヨークシャー・テリアの飼い方としては、まず被毛のブラッシングを毎日行いましょう。
気温の変化に弱い犬種なので、冬の散歩時には洋服を着せてあげるなどの配慮も必要です。

育て方としては、きちんと飼い主との上下関係をしつけるようにして、ワガママ放題に育たないように気をつけてください。可愛いからといって、甘やかし過ぎるとワガママに育ちすぎて困ることもあるからです。

ヨークシャー・テリアの健康面で気をつけたいこと

ヨークシャー・テリアに限らず、小型犬に多い病気である「膝蓋骨脱臼」や「気管虚脱」に注意しましょう。前者は特に、ヨークシャー・テリアを飼う場合に、必ず気に留めて置くべき病気です。

犬の後ろ足にある膝蓋骨と呼ばれるお皿型の骨が異常な位置にずれてしまうことで起こります。足に異常が出てくるのが症状です。

後者の気管虚脱は、気管の構造が変わってしまうことで起こります。まるでガチョウが鳴くような音の空咳をし始めたら、この病気を疑う必要があります。
悪化すれば、チアノーゼや呼吸困難を起こしてしまい、酷い場合は失神して死に至ることさえあるので要注意です。

他にも、「進行性網膜萎縮症」や「低血糖症」など、ヨークシャー・テリアがかかりやすい病気はいろいろとあります。こうした病気を事前に防ぐには、「定期的に健康診断を受けさせる」「健康管理・衛生管理に気を付ける」の2つを飼い主が行う必要があるでしょう。