人間の良きパートナーとして、私たちと共に身近に暮らしてきた犬。
「犬が好き!」という人、実際に犬を飼っている人はもちろんたくさんいます。
「犬が好きで飼っている人」のことを一般的に「愛犬家」と言いますよね。
そんな「愛犬家の定義」について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
目次
「愛犬家です!」って語るのは簡単だけど、実際のところ本当の愛犬家ってなんだろう?
「犬」と言っても色々な種類があり、それぞれの性格があります。
もちろん犬を飼う人間も、考え方や性格は人それぞれ、千差万別です。
当然、「愛犬家とはこういうものだ」と一言で定義するのは難しいですね。
でも、ひとつだけたしかなのは、「犬」を「愛」すると言っても「ただ犬を溺愛するだけ」では愛犬家とは言えないのではないか、ということです。
近頃人気の高い犬種であるコーギーを例に考えてみましょう。
キュートで愛らしいルックスのコーギーですが、とても太りやすいという特徴があります。
もし、飼い主がそういった特徴を理解せず、飼い犬の食事や運動量に配慮することなく「ただ溺愛するだけ」だとしたら、どんなことが起こりえるでしょうか。
コーギーのように胴長短足体型の犬にとって、肥満は腰や背中の骨を痛める大きなリスクです。
骨や関節を痛め、運動することができなくなれば、肥満はますます進行します。
最終的には椎間板ヘルニアといった致命的な病気につながってしまうかもしれません。
これでは、「愛している」と言いつつその子を不幸にさせているのも同じことではないでしょうか。
犬はぬいぐるみではなく、生きている動物です。
ですから人間の子供と同じよう、犬と遊んだり運動させてあげるための時間をきちんと確保する。
もし犬が病気になれば、お金を惜しまず病院へ連れて行く。
その子が幸せに暮らすことができるように、新しいペット用品やペット業界の動きをチェックする。
「ただ可愛がる」のではなく、犬の健康管理やしつけの方法などに対する知識を学ぶ……!
命ある生き物を預かる身として、ある意味で「あたりまえ」とも言えるそんなことが自然にできる人こそ「本当の愛犬家」と言えるのかもしれません。
「犬は好きだけど、愛犬家はキライ!」という人が多いのはなぜ?
「本当の愛犬家」を考える上でもうひとつ忘れてはならないのは、周囲への気配りです。
実は「愛犬家=身勝手な人間」というイメージが持たれている場合が多いこと、ご存知でしたか?
世の中のすべての人が犬が好きなわけではありません。
苦手だと感じる人、犬に恐怖感を抱く人もいて当然なのです。
例えば、犬に噛まれたことがトラウマになっている人がいるとしましょう。
その人はノーリードで散歩をしている飼い主とすれ違ったら、とても恐ろしい思いをするはずです。
仮に「ウチの子は噛まないから大丈夫」と説明されても、その人の気持ちが落ち着くことはないでしょう。
他にも、深夜や早朝に犬が吠えるのをやめさせない人や、散歩の途中に他人の家の塀におしっこをさせて、水で流すこともなくそのまま立ち去ってしまう人。
さらには飼い犬のウンチを持って帰らない人など、残念ながらマナーの悪い「愛犬家」が一定数存在するのは事実です。
こんな飼い主さんばかりでは、犬が苦手な人だけでなく
「犬は好きだけど、愛犬家という存在がきらい」と言われてしまうことにもなりかねません。
自称愛犬家のみなさん、まずはペットマナーから意識し直した方がいいかもしれません
最初にお話ししたように、ハッキリした「愛犬家の定義」というものは存在しないのです。
だからこそ、飼い主さんひとりひとりの行動が、「愛犬家」のイメージづくりにつながっていきます。
そして、「愛犬家」に対する悪印象を払拭する第一歩は、「周りに迷惑をかけない」ことではないでしょうか。
きちんと責任をもって飼い犬を幸せにすること。
同時に、我が子の取り囲む環境にも配慮を忘れないこと。
どちらも大切にすることで、本当の良い「親」になれるといいですよね。