犬の多頭飼いメリットデメリット

愛犬家の中には、愛犬が寂しくないようにと多頭飼いする飼い主も決して少なくありません。
では多頭飼いする際のメリットとデメリット、注意点や疑問点など多頭飼いをする上で事前に知っておきたい事を紹介していきます。

犬の多頭飼いをしている人の割合

犬を多頭飼いしている人の割合は、どれぐらいいるのか気になる人もいるでしょう。
あるアンケート調査では、犬を飼っている人の中で1匹で飼っている人が41%、多頭飼いしている人が40%、そして犬と猫を一緒に飼っている人が2割弱という結果でした。
意外と1匹だけで飼うよりも、多頭飼いしている人の割合が多い事が分かりますよね。

また1匹だけ飼っている飼い主の半数以上が、多頭飼いをしてみたいと思っています。
もちろん住宅事情や経済面など、多頭飼いしたくても出来ない事情は人それぞれあります。
ですが犬という動物が集団で生きる習性があるからこそ、寂しくないように多頭飼いしたいと考えるのは飼い主の優しさだと言えるでしょう。

では多頭飼いしている人は、犬を何頭飼っているのかというと、60%以上の人が2頭と答えています。
そして20%の人が3頭、当然ですが数が増えるに従い、飼い主の負担も増えるため割合はどんどん小さくなっていきます。

多頭飼いの場合、兄弟犬などをまとめて引き取ると兄弟がバラバラにならずに一緒に過ごせるのでいいですよね。
しかし犬を飼った経験がない人が、いきなり多頭飼いをする事は大変なので、初めて犬を飼うという人は、まず1匹を飼って、生活に慣れてから2匹目を飼い始める事をお勧めします。
そして2匹目を飼うときには、1頭目との相性を考慮する必要があると言えるでしょう。

愛犬の多頭飼いメリット

多頭飼いのメリットは、何といっても犬同士のコミュニケーションです。
愛犬は家族の一員といっても、犬と人間なので犬の気持ちを全て理解してあげられる訳ではありません。
ですが多頭飼いをしていれば、飼い主が忙しくても犬同士で遊ぶ事が出来るので、寂しい思いをさせる事はありません。

一緒に遊ぶ事で運動不足の解消とストレス解消の効果もあります。
それに年上の犬の行動を見て、年下の犬も自然と覚えてくれるのでしつけが本当に楽になります。
家の中で犬同士のコミュニケーションを学ぶので、他の犬に散歩の途中で無意味に吠えるという行動もせず社会性が身に付きます。

このように多頭飼いをする事で、様々なメリットがあると言えるでしょう。

愛犬の多頭飼いデメリット

では次は多頭飼いをする事をデメリットを紹介していきます。
多頭飼いのデメリットは、ドッグフード代やペットシーツ代などが全て2倍かかります。
またワクチン接種など、動物病院に支払う費用も2倍かかってしまいます。

2匹一緒だと散歩の時にペースが違うと大変ですし、毛並みのケアや歯のケアなど愛犬のケアの手間も2倍になります。
お金や手間が2倍になる事で負担に感じる飼い主もいるでしょう。

あと仲良くして欲しくて多頭飼いをしても、飼い主の思惑通りにいくとは限りません。
2匹の仲が悪いと逆に一緒にいる事が、お互いにとってストレスを感じてしまう事があります。
それから将来的な話になりますが、愛犬は15年前後で高齢犬になってしまいます。

元気な時は多頭飼いでもそれほど負担に感じていない人でも、高齢犬を2匹世話をするとなると治療費や介護にかかる手間が非常に大変になってしまいます。
このような多頭飼いのデメリットも踏まえたうえで、1匹だけ飼うのか2匹以上の多頭飼いするのか判断して下さい。

飼い主さんが気を付けてあげるべきこと

多頭飼いをする時に、飼い主が気を付ける事は、まず原則として室内で飼えるスペースを用意する事です。
家に庭があるから野外で飼育しようと考えている人もいるかもしれません。
ですが知らない人が家の前を通った時や救急車が通り過ぎた時に、複数の犬が一斉に吠え出したら通行人は驚いてしまいますよね。

多頭飼いだからこそ、しっかりと飼い主の目が行き届く場所で飼う必要があるので、室内で飼うようにして下さい。
室内フリーで飼う場合でもケージは必要なので、用意しておきましょう。
なぜケージが必要なのかというと、病気やケガなど体調がよくない時は他の犬と一緒にしない方がいいからです。

あといくら相性がよくても、ずっと一緒ではストレスを感じる犬もいます。
そのため寝る時はそれぞれ別のケージに入れて休む事が理想的です。

そして多頭飼いをする時は、相性のいい犬を飼うようにして下さい。
犬種によって犬の性格や習慣が大きく異なります。
なので犬を飼う時にペットショップやブリーダーの人に、犬同士の相性を確認してもらった上で購入を決めましょう。

事前に何度も顔合わせをして、仲良くなれるかどうか見極める事が重要です。
体格も大型犬と小型犬では、散歩のペースが大幅に異なるため、体格もよく似た犬種を選ぶ事をお勧めします。

わんこの多頭飼いに関するQ&A

多頭飼いで犬同士を慣れさせるにはどうしたらいいの?

やはり多頭飼いで1番難しいのは、犬同士を対面させてお互いの存在を慣れさせる事ですよね。
ストレスが与えないようにするには、どうすればいいのかというと少しづつ距離を縮める環境を作るようにしましょう。
例えば最初は同じ部屋ではなく、別の部屋でサークル越しに対面させます。

そして一緒に遊ぶ時間と、散歩の時間をズラす事でそれぞれの犬と一匹づつ向き合う時間を作ります。
そうする事で犬同士が徐々に慣れてきたら、一緒にいる時間を徐々に伸ばしていきましょう。

多頭飼いをする前に準備するもの

多頭飼いをする前に準備をする事は、大きく分けると3つあります。
まず「ケージの準備」「ベッドの準備」「トイレの準備」です。

ケージは犬の数だけ用意して下さい。
個室を与えられる事で、自分だけの空間が出来て落ち着ける場所が出来るので、愛犬の心を安定させるために必要です。

ベッドも別個に用意して下さい。
犬によっては仲が良く一緒のベッドで寝る犬もいます。
ですが一緒に寝るかどうかは飼い主が決める事ではなく、犬自身が決める事です。

そのためもしかしたら一緒に寝て無駄になるかもしれませんが、ベッドも犬の数だけ用意して下さい。

トイレに関しては、犬の数だけ用意するというよりも、ライフスタイルによって用意する数が変わってきます。
日中家にいて、小まめにトイレシーツの交換が出来るのかどうか、トイレを置くスペースが複数あるのかどうかで状況に応じた数を用意して下さい。

愛犬の多頭飼い まとめ

愛犬の多頭飼いは、お金がかかったり、手間がかかるなど、飼い主の負担が増える事もあります。
ですがやはり多頭飼いをする事で、犬同士が一緒に遊んだり、社会性を身に着ける事が出来るので犬の幸せを考えたら多頭飼いがお勧めだと言えます。
ただし愛犬の性格もしっかり考慮した上で、相性のいい犬を選ばないと逆に、ストレスが溜まってしまう事もあるので注意が必要となります。