マルチーズ

犬が好きだと言う人なら、マルチーズという犬種を聞いたことくらいはあるでしょう。
白くてフワフワな毛が特徴的なマルチーズについて、どれくらい知っていますか。
今回は意外と長い歴を持つマルチーズについてお話します。

マルチーズの歴史は紀元前500年から始まる

昔から人間と一緒に暮らしてきた犬は、狩猟のためであったり、牛と戦うためであったりと、現在のペットとはまた違った役割を担っているものが多かったです。
しかし、マルチーズだけはもとから愛玩用として改良された犬だといいます。

その歴史が紀元前500年と言われているのは、その頃の陶芸品の中にマルチーズが描かれているからです。
また名前の「マルチーズ」も、古代に栄えた「マルタ島」からきています。
マルチーズの起源ですが、マルタ島がある地中海で力を持っていたフェニキア人が連れていた犬だと言われています。

貿易のためにマルタ島に立ち寄ったフェニキア人が、連れていたのだそうです。
マルチーズが昔から愛玩動物とされていた事を裏付けるように、エジプトでは金の器でマルチーズが食事をしていた記録があります。
14世紀にはヨーロッパ諸国に持ち込まれ、貴族たちの「抱き犬」として愛されていたマルチーズが世界中に広まったのは、イギリスのヴィクトリア女王が愛していたからなのだそうです。

マルチーズの魅力について

白くモコモコとした愛らしい外見は言わずとも人気の理由なのですが、その毛の白さは各所で「純白」と称されるほどです。
以前はクリームっぽい色であったり、淡いベージュであったりと様々なマルチーズがいたようですが、スタンダードとしては純白で、毛色を「純白」と認定していると言います。
また愛玩用として生まれた性格は人懐っこく、甘えてくる姿は私達を癒してくれるでしょう。

性格で言うと遊び好きな一面もあり、一緒に外で遊んだりするのもいいかもしれません。
同時に勇敢さも持ち合わせていて、大型犬にも立ち向かっていくことがあります。
そのため、番犬としても優秀な犬種であり、見た目の愛らしさとのギャップがマルチーズの魅力の1つと言っていいでしょう。

1970年代に大ブームが起こり、1968年から1984年までの長期間、日本国内の登録数のトップを守り続けていました
現在は落ち着いたものの、今でも人気ランキングが10位前後の犬種になります。

マルチーズを飼うときの注意点

マルチーズはあまり体のつくりが頑丈ではなく、心臓の病気になりやすい点で注意が必要です。
毎日の運動量は1日に1時間程度でよく、あまり必要ではありません。
暑さや寒さに弱いため、散歩に行くときには時間帯を考えて連れて行ってあげるようにしましょう。

マルチーズは、目から涙を鼻へ流す管の以上で目から涙があふれる流涙症や、眼球が白く白濁する老齢性白内障、まつ毛が反り返る眼瞼内反症など、目の周りの病気になりやすいため、日頃から注意してあげる必要があります。
抜け毛が少ない犬種ですが、日々のブラッシングを欠かさずに、月に1度はトリミングを行うのが理想です。

人気のマルチーズを家族にしよう

古い歴史を持つマルチーズですが、もとから愛玩用であったと言うことで、飼いやすい犬種なのではないでしょうか。
純白の毛を保つのは大変かもしれませんが、犬を飼いたいと言うときにマルチーズはいかがでしょうか。