犬はぬいぐるみではなく生きている動物。
時には想像していなかったような困った行動を見せることもあります。
子犬の場合、多くの飼い主さんが直面する壁が「夜泣き」です。
日中は良い子なのに夜になると鳴き始め、時には朝まで鳴きっぱなし……
飼い主さんも寝不足になってしまいますし、もちろん犬にとっても夜泣きを放置することは好ましくありません。
一緒に子犬の夜泣きについて知っていきましょう。

どうして子犬は夜泣きをするの?夜泣きをする心理について

子犬が夜泣きをする理由は三つ考えられます。
一番目は精神的な理由です。
好奇心旺盛な子犬はどんな危ないことをするか予測できないので、夜間人間の目がなくなる時にはケージで寝かせる人が多いのではないでしょうか。
しかし、母親や兄弟から引き離され、見知らぬ家に連れて来られた子犬はとてもナーバスになっています。
そんな中ケージにひとりぼっちにされ、心細さと不安から子犬は夜泣きをしてしまうのです。

二番目の理由は身体的なものです。
「排泄したい」「お水が飲みたい」「おなかがすいた」そういう身体的生理的な欲求が叶えられない場合に子犬が夜泣きをすることがあります。
鳴くことで飼い主さんに欲求を分かってもらおうとするのです。人間の赤ん坊と同じですね。

三番目の理由としては環境的なものが考えられます。
「今いる場所が暑すぎる・寒すぎる」といったことや「音が怖い」など、周囲の環境に子犬を刺激する要因があり、それが夜泣きに繋がるパターンです。

このように夜泣きの原因はいくつか考えられます。
大事なのは、「子犬は理由もなく夜泣きするのではない」ということ。
まずは夜泣きの原因を突き止め、それに応じた対処を行うことが肝心です。

子犬の夜泣きを無くすためのトレーニング方法

夜にしっかり眠れないことは人間にも犬にも大きなストレスです。
夜泣きを無くすための対処法やトレーニング方法について考えてみましょう。

もし夜泣きの原因が寂しさや不安感にあるのなら、一番良いのは夜一緒に寝てあげることです。
ただし、一緒に寝てあげるとは言っても、「人間と同じベッドで寝る」方法や「犬用のベッドを人間のベッドのそばに置く」方法などいくつかのやり方が考えられます。
まずご家族の間でよく話し合ってから、一貫したやり方を続けるように注意してください。
寝室には犬を立ち入らせないで飼う場合は、新居に子犬が慣れるまで、一時的に飼い主さんがケージのそばに寝てあげることも有効でしょう。

身体的な理由から夜泣きをしている時には、犬の欲求に応えてあげることです。
この時に気をつけたいのが、どこか体に痛い箇所があって夜泣きするケースもあるということ。
子犬の様子をよく見て、おかしいなと思うところがあればすぐに動物病院へ連れて行ってくださいね。

環境的な理由から夜泣きする時には、犬が落ち着いて寝られるように環境を整えてあげましょう。
明るさだけでなく、寝場所が狭すぎたり、広すぎたりするのも好ましくはありません。
中にはトイレとの距離が近いことにストレスを感じる子もいるのでよく確認して寝場所を決めましょう。

また、日中に思いっきり遊んであげることも夜泣きの良い対策法です。
運動不足も夜泣きの一因になると考えられるからです。
昼間にボールや、引っ張りっこするおもちゃなどを使ってたっぷり遊んであげましょう。
日中によく遊んだ子犬は、夜間には遊び疲れでぐっすり眠るようになるかもしれません。

ひとつ注意したいのは、「鳴けばかまってくれる」と子犬に思わせるような行動を見せないことです。
対策はあくまでも、夜泣きの原因を突き止め、解決してあげるためにするということを忘れてはいけません。
時には夜泣きを無視する姿勢が必要なこともあります。愛犬の様子をよく見てきちんと対応してくださいね。

子犬の夜泣きはいつまで?

犬種や性別、性格などによって差があり、一概に「いつ夜泣きが終わる」言えないのが実情です。
しかし、多くの飼い主さんが三~四か月以後夜泣きが落ち着いたことを経験しているようです。
寂しさや見知らぬ環境への不安など、子犬特有の気持ちを理解し、しっかりと原因を取り除いてあげれば、気づいたら夜泣きが収まっていた、ということになりそうですね。