犬の舌を見れば、犬の健康状態を知ることができます。舌の色の異常に気がついたらすぐに病院に連れていくようにしましょう。犬は自分から症状を訴えることができないため、病気の早期発見のためには日頃のスキンシップの中で健康状態を調べていく必要があります。

舌の色で分かる犬の健康状態とは?何色が正常?

舌を見ることで犬の健康状態を知ることができます。人間の場合も病院などで舌を見られることはあります。それと同じで犬も舌の色や表面の様子を調べることで、体調に異変がないかをチェックできます。

健康な犬はピンク色の舌をしています。唾液の分泌量も正常です。舌の色がいつもと違っていたり、唾液の様子が不自然である場合には病気などの疑いがあります。場合によってはすぐに動物病院に連れていかなければならないこともあります。

日常で愛犬の舌の色を意識するようにしましょう。スキンシップを通して健康の異常に気づくことができます。

体に異常が起きている!〇色の舌だと危険信号!

健康な犬の舌はピンク色や赤色と表現されています。それ以外の色である場合には病気などの疑いがあります。

黒色
犬の中には舌の一部が黒っぽいものもいます。「舌斑」と呼ばれるもので、生まれつきのものであったり、成長するにつれて大きくなるものもあります。舌斑は基本的に健康に害があるものではありませんが、心配な場合は動物病院に相談しましょう。

けれども舌の上に黒いしこりがある場合は要注意です。悪性黒色腫であることが考えられます。シニア犬に多く見られ、検査をしなければ悪性のものか良性のものかは分かりません。早めに受診するようにしましょう。

白色
犬の舌が白っぽい時は貧血である場合があります。しかし舌にサインが出てきた場合は緊急を要するので早めに動物病院に連れていきましょう。貧血であっても元気そうに見える犬もいます。けれども貧血には重大な病気が潜んでいることがあるので舌が白っぽい時は要注意です。

重度の低血糖であることも考えられます。特に子犬の場合、低血糖のまま放置しておくと命の危険に及ぶことがあります。はちみつや砂糖水などを飲ませ、早めに処置をするようにしましょう。

紫色
チアノーゼを起こした犬は舌が紫色になります。チアノーゼは心疾患や呼吸器疾患などによって低酸素状態に陥っていることが考えられます。気がついたらすぐに病院に連れていきましょう。

不自然な赤色
犬の舌が赤色である場合は健康とされていますが、中には注意しなければならない赤色もあります。唾液腺嚢腫など、唾液腺に異常がある場合には犬の舌が赤くなります。

口の中に赤いしこりができた場合、腫瘍かもしれません。病院に行って良性か悪性かを調べることをおすすめします。

なぜ?生まれつき舌が紫色の犬種をご紹介!(チアノーゼじゃないよ)

実は病気などではないのに生まれつき紫色の舌を持つ犬種があります。

ライオンのようなふかふかの毛、くるんと巻いた尻尾、毛の中に埋まっているかのような小さな目と短い鼻……答えはチャウチャウです。チャウチャウの舌の色は紫色をしています。

中国産の犬で、名前の由来は「東洋の骨董品」という意味だとも言われています。諸説ありますがもともとはチベタン・マスティフに近い犬種です。2000年以上前にもチャウチャウを連想させる絵が描かれており、とても長い歴史を持っていることが伺えます。

毛の色は黒、赤、ブルー、フォン、クリーム、ホワイトなどがあります。全身一色の毛であることが多いです。毛の長い「ロングコート」と短い「スムースコート」がいます。

寿命は10年ほど。大型犬特有の病気や関節症などには気をつけなければなりません。警戒心が高いため、しつけをする際には子犬の頃からさまざまな刺激に慣れさせるようにしましょう。日常生活の中で刺激に驚かないようにトレーニングしてあげる必要があります。