犬も人と同じようにコミュニケーション不足や生活環境の変化が原因でうつ病になってしまう可能性があります。
うつ病にならないように予防する事が何よりも大事ですがうつ病のサインを見逃さずに愛犬に異変が現れた時にはすぐに正しく対処する必要があります。
人の心は人間関係の疲れやストレスが原因で、うつ病になってしまう事は知っていても犬がうつ病になるなんて想像しない。
そんな飼い主も多いかもしれません。
しかし犬だって感受性が豊かで繊細な動物なので、人と同じようにうつ病になる可能性があります。
では犬のうつ病について紹介していきます。
目次
犬も心の病気「うつ病」になります
現代社会にストレスを感じているのは、人だけではありません。
むしろ人と言葉を話す事が出来ない犬の方が、自分が思っている事を飼い主に伝える事が出来ません。
そのため生活環境にストレスを感じ、そのストレス状態が長く続くとうつ病を発病してしまう可能性があります。
では具体的に犬はどのような生活環境に対して、ストレスを感じうつ病になってしまうのかその原因を探っていきます。
犬がうつ病になってしまう原因
犬がうつ病になる原因は、様々ですがうつ病になる犬が多い生活環境は、まず飼い主がほとんど家に在宅せずにお留守番ばかりの生活の場合です。
もちろん飼い主が不在でも、食事などの用意やトイレの始末など愛犬が不便を感じないように住居スペースは整えてくれているはずです。
しかしそれだけでは、飼い主とのコミュニケーションの不足や愛情不足で孤独を感じてしまうでしょう。
複数の犬を飼っている場合であれば、犬同士のコミュニケーションが取れますが1匹でお留守番ばかりだと犬はストレスを感じてしまいます。
他にも毎日の散歩に連れていってもらえずに、室内でもゲージに閉じ込められたままだと行動範囲が狭くなります。
外に散歩に行く事で運動不足を解消するだけではなく、ストレスの解消にも効果的です。
忙しくても朝と夜の1日2回の散歩を心がけるなど、散歩は犬にとって必要不可欠だと考えておきましょう。
ただしシニア犬や病気の犬の場合は、歩くという行為は億劫になってしまい散歩をする方がストレスになる可能性があります。
あと飼い主の不在がうつ病の原因になると先ほど言いましたが、飼い主が在宅していても常に機嫌が悪くイライラして愚痴ばかりこぼしている。
そんな状況だと愛犬は飼い主に対して自分が怒られていると勘違いしてしまうかもしれません。
飼い主としては、外で嫌な事がありその愚痴を愛犬に聞いてもらっているという感覚なのかもしれません。
ですが犬には人の言葉が分からないので、イライラとした表情や言葉の強さで飼い主の感情を判断するので注意して下さい。
あとこれは人でも同じですが環境が大きく変化すると慣れるまで時間がかかりストレスを感じてしまいます。
犬の場合も飼い主が引っ越しをして生活環境がガラっと変わる事がありますし新しい飼い犬が増える事もあるでしょう。
また飼い主が亡くなってしまい別の飼い主に引き取られる事になった場合も心に大きなダメージを受けてしまいます。
自分では抱える事が出来ないぐらいストレスを溜め込んでしまうとうつ病が発病する引き金になってしまうかもしれません。
犬がみせる「うつ病のサイン」
飼い主は愛犬に対して最近元気がないという事には気づけても、その症状がうつ病なのか判断する事は難しいですよね。
では愛犬がどのような態度をみせたら、うつ病の可能性が高いのか、犬が見せるうつ病のサインを紹介します。
まず元気がない事もうつ病の症状の1つで、以前は飼い主が帰宅すると玄関までお出迎えしてくれて、しっぽを振って大喜びしていたとしましょう。
ですがその行動が全く見られなくなり、遊びや散歩に誘っても乗り気ではなく無気力な態度を見せる場合は注意が必要です。
また部屋の隅っこでじっとしている事が増えたり、極端に眠る時間が長くなった場合もうつ病の可能性があります。
もっとも犬は人と比べると睡眠時間が長いので、健康な時でも1日の大半は眠っています。
ですが犬は眠り自体が浅いので、健康な時であれば飼い主が話しかけたら反応を示すはずです。
反応を示さずに眠ってばかりいる場合は、うつ病を疑ってみて下さい。
他にも食欲不振で体重が減ってしまったり逆に食欲が旺盛になって食べ過ぎてしまう。
拒食も過食もどちらもストレスが原因の可能性が高いので食欲の変化は愛犬がストレスを抱えているサインです。
あと今までは出来ていた事がうつ病になると出来なくなってしまう事があります。
その顕著な例がトイレです。
トイレの粗相が増えた場合はうつ病かもしれません。
他にも犬は不安を感じたり健康状態が続いている場合には手足を噛んだり舐めたりする行動が見られます。
そのためこのような行動がみられる時も要注意です。
うつ病で死んでしまうことだってあります
うつ病は心の病気ですが身体にも大きなダメージを与えます。
ストレスが自律神経のバランスを崩してしまうので様々な体調不良をもたらします。
また食欲がなくなってしまうと必要な栄養素を摂取出来なくなってしまいます。
散歩に出かけたがらず運動不足になる状態も不健康だと言えます。
うつ病だから死にたいと衝動的に犬が自殺をする事も稀なケースですが存在します。
ですが自殺をしなくても、うつ病が原因で健康状態が損なわれて死に至る可能性は十分にあります。
だからこそうつ病のサインが見られたら絶対に放置せずうつ病の完治を目指す必要があります。
犬のうつ病には「心のケア」が必要(薬は不要)
では犬がうつ病になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?
まず専門家である獣医に相談する事が1番です。
なぜかというとうつ病のように見えて他の病気である可能性があるからです。
またうつ病だった場合もその対処法を獣医であれば的確に教えてもらえます。
ただ人のうつ病の場合は薬物治療は効果がある治療の1つとされています。
ですが薬物治療は副作用も多く犬用となると不安要素も大きいので治療に薬は用いずにストレスを取り除き心のケアをする事が重要です。
愛犬をうつ病にさせてしまわないための対策
うつ病になった場合は心のケアが重要ですがうつ病になってから慌ててケアをするのではなくうつ病にならないような生活環境を整える事こそ重要です。
愛犬をうつ病にさせないための対策として飼い主はしっかりとコミュニケーションを取る時間を確保しましょう。
日頃から一緒に散歩に行く愛犬の好きな遊びをする、どうしても忙しくて時間がない時でもせめて愛犬に話しかけて名前を呼んであげて下さい。
要は愛犬が孤独を感じないようにコミュニケーションを取る事が何よりも重要です。
あと愛犬にお留守番をさせる時に出来るだけ寂しさを感じさせない状況を心がけましょう。
最近はWEBカメラを設置して愛犬の様子を外出先から確認でき飼い主の声が届けられる装置も存在しています。
他にも照明をつけておいたり音楽をかけた状態にしておくなど工夫してみましょう。
ずっと1匹でお留守番させるよりも犬の保育園やペットシッターを利用するのも1つの予防策だと言えます。
犬のうつ病 まとめ
犬も繊細な動物でうつ病になってしまう可能性があるからこそ、飼い主は愛犬がうつ病にならないように気を付けてあげる必要があります。犬の性質にもよりますがそれでも生活環境が大きく影響するので犬がうつ病になってしまう原因は飼い主にあるといっても過言ではありません。
犬を飼うという行為は犬の面倒を見る事が出来る環境を整えた上で飼わなければ犬に寂しい思いをさせてうつ病という病気にさせてしまう可能性がある事を理解しておきましょう。