希少

みなさんは琉球犬をご存知でしょうか。その名の通り沖縄原産の犬種で全長45センチから55センチの中型犬です、北海道犬と同じで縄文時代から生息し、歴史が長いことで知られています。意外とその特徴や性格は知られていないので紹介しましょう。

琉球犬の歴史について

その歴史は縄文時代から始まります。縄文人が日本に渡来したときに連れてきた縄文犬と弥生時代に朝鮮人が日本に連れてきた弥生犬の混血が現在の日本犬のルーツといわれていますが、琉球犬は弥生犬の影響を受けず、縄文時代からの特徴を残す貴重な犬種です。

北海道と沖縄の犬種の遺伝子はよく似ており、混血を免れ、それぞれの血統を維持することができました。ところが、歴史の古い琉球犬も第二次世界大戦の影響で一時絶滅の危機に面したこともありました。現在は繁殖に成功、天然記念物として種を守る活動が進んでいます。

琉球犬の特徴

沖縄では虎模様の琉球犬をトゥラー(虎)、赤毛の琉球犬をアカイン(アカイン)と呼び親しまれています。トゥラーはその毛色に応じて赤トゥラーや黒トゥラーと言われているそうです。

琉球犬の爪は他の犬種とは異なり四肢の爪が6本あり、後ろ足の爪は狼爪と呼ばれており、オオカミや縄文犬にだけある特徴です。しかし、現在では琉球犬でも狼爪を持つ個体が減ってきているのとても貴重です。

琉球犬を飼うことは可能?

琉球犬は沖縄の天然記念物に指定されており、ブリーダーが少ないので入手は困難でしょうが、琉球犬保存会に連絡をとってみるといいでしょう。里親を募っていることもあるので飼育条件を満たすことができれば、飼育は不可能ではありません。

しかし、特定犬種の飼育については各都道府県で扱いが異なるので法的なきまりについてはお住いの地域に問い合わせましょう。非常に希少なので沖縄では犬小屋ではなく、犬舎で飼育していることが多いのでできれば環境を整えるのがベストです。

このように利益目的でなければ、入手や購入することができます。ブリーダーに予約することは可能なようですが、価格は不明なので各ブリーダーに問い合わせるとよいでしょう。

滅多にお目にかかれない琉球犬ですが、おきなわワールドで見ることができます。

琉球犬は番犬や猟犬に適している

性格は温和で人懐こくパートナーとして最適な犬種です。元々は狩猟犬なので嗅覚が優れ、俊敏で勇敢なため、番犬向きでしょう。生きた小動物に敏感に反応するところを一目見ると狩猟犬として大活躍していたことも納得できます。

また体力があり、賢いので、番犬だけでなく猟犬や救助犬などの役割を十分にこなすことができる名犬です。

希少で優れた特徴を持つ琉球犬はとても人気

琉球犬がペットショップに入るのはとてもレアで、あるショップでは年に1回入るかどうかというくらい珍しいようです。そして即売約済みになってしまいます。縄文時代からの特徴をいまだ受け継いでいる琉球犬に思いを馳せるファンが多いのでしょう。

沖縄では「生きた文化遺産」として大事にされており、増殖や繁殖に力を注いでいる保存会のような団体もあります。ですから安易な気持ちで飼育したいと考えるのではなく、種を守る責任があることを認識し、飼育を始めましょう。